25/02/2018

Scene/Asia in Tokyo 開幕!

Scene/Asia in Tokyo が、2月24日港区立男女共同参画センター リーブラにて開幕しました。オープニングを飾ったのは、マレーシアのアーティスト・コレクティブ、ファイブ・アーツ・センターによる演劇公演『バージョン2020:マレーシアの未来完成図〜第3章〜』。 1991年にマハティール政権によって発表された国家計画「ワワサン2020」を題材にした本作は、計画された未来への希望と失望、国家の歴史と個人の記憶との間にある重なりと隔たり、揺らぎを描き出すもの。独立宣言の場であり、数々の国家行事が行われてきたダタラン・ムルデカ(独立広場)をめぐる追憶、そこで起こった新たな民主主義運動(「オ … 続きを読む Scene/Asia in Tokyo 開幕!

27/05/2016

アラフマイアーニ (インドネシア) への民主主義にまつわる十の質問

名前と肩書きを教えてください。 アラフマイアーニ。インドネシアのアーティストです。 より詳しく自分について話してください。 「クリティカル」と「マージナル」という単語は、わたしを理解するうえで重要な単語だと思います。子どもの頃からなぜかわたしは、自分の置かれた状況に対し、とてもクリティカル(批評的)な目を持っていた。そのせいで、わたしはよく「自分はまちがえた場所に生まれおちた」と思って、子どものころ泣きじゃくっていました。わたしはいつでも社会の暗部を眺めてしまう、どれほど平和に思える環境にあっても抑圧された苦しみを見抜いてしまう傾向があるんです。ですからバンドンで過ごした少女時代、わたしは自分 … 続きを読む アラフマイアーニ (インドネシア) への民主主義にまつわる十の質問

31/01/2016

インドネシア・レポート 第一部 /
西洋型「デモクラシ」と村落型「ムシャワラ(談合)」の矛盾

インドネシアの民主主義と現代芸術(特に身体をもちいた芸術)の連関性を調査する。厄介な視察課題であることは百も承知だった。すこしでもインドネシアに関する知識をお持ちのかたなら、この一文にはすでに、さまざまな概念的摩擦が含まれていることがおわかりだろう。まず、インドネシアという世界第4位の人口を誇る多民族島嶼国家の政治状況を、まるでひとくくりにできないという問題。第二に、コンテンポラリー・アートという横文字の概念が、かつての植民地国家において、なにを包括し除外するのか、という問題。そして第三に、「民主主義」というやはり西洋からの輸入概念であり、特にスハルトの軍事独裁以後、乱用・悪用されてきた政治ロ … 続きを読む インドネシア・レポート 第一部 /
西洋型「デモクラシ」と村落型「ムシャワラ(談合)」の矛盾

10/01/2016

ファーミ・ファジール (マレーシア) への民主主義にまつわる十の質問

名前と肩書きを教えてください。 ファーミ・ファジル。作家、パフォーマー、政治家です。 詳しく自分について話してください。 気づいたら芸術と政治に、同時に興味を持ちはじめていたんです。98年頃ですかね。ちょうどそのころ、クアラルンプールの大学で芸術の勉強をしはじめ、演出家のマーク・テに出会い、彼とアート・コレクティブを結成しました。同じころ、学外ではいわゆる「レフォルマシ(改革)運動」が勃発していた。当時の副首相兼財務相アンワル・イブラヒムが政治腐敗に憤りを感じ、同じ不満を抱えていた約10万人の人々を率いて、マハティール政権の退陣を求めて市内で行進した。この運動を目撃したわたしは、まず、自分のな … 続きを読む ファーミ・ファジール (マレーシア) への民主主義にまつわる十の質問