インドネシア・レポート 第一部 /
西洋型「デモクラシ」と村落型「ムシャワラ(談合)」の矛盾
インドネシアの民主主義と現代芸術(特に身体をもちいた芸術)の連関性を調査する。厄介な視察課題であることは百も承知だった。すこしでもインドネシアに関する知識をお持ちのかたなら、この一文にはすでに、さまざまな概念的摩擦が含まれていることがおわかりだろう。まず、インドネシアという世界第4位の人口を誇る多民族島嶼国家の政治状況を、まるでひとくくりにできないという問題。第二に、コンテンポラリー・アートという横文字の概念が、かつての植民地国家において、なにを包括し除外するのか、という問題。そして第三に、「民主主義」というやはり西洋からの輸入概念であり、特にスハルトの軍事独裁以後、乱用・悪用されてきた政治ロ … 続きを読む インドネシア・レポート 第一部 /
西洋型「デモクラシ」と村落型「ムシャワラ(談合)」の矛盾