Scene/Asia ワークショップ始動!
日本の若手精鋭作家を集め、創作のための課題を共有し、思考を深める、Scene/Asiaワークショップが2月25日、港区立区民協働スペースにてスタートしました。25日の岩城京子によるプレレクチャー、マーク・テ『バージョン2020:マレーシアの未来予想図〜第3章〜』を経て、26〜28日までは、ベトナムを代表する美術作家でありキュレーターでもあるチャン・ルーン氏を招いたワークショップが行われます。
2日目、26日のワークショップは、チャン・ルーン氏が行ってきた活動を中心としたレクチャーから始まりました。「空間のポリティクス(政治学)」と題されたプレゼンはチャン氏が生きてきた戦争下のベトナムやその入り組んだ歴史、貧困問題、そしてその問題に対して彼がどのように応答し、検閲が厳しい場所で作品を制作してきたのかを明らかにするものでした。また、2017年に森美術館と国立新美術館で行なわれたサンシャワー展にて展示されていた炭鉱プロジェクトや、アジアの諸都市の広場にて歯ブラシを配布し、歯を磨きながら記憶について話させるといった作品についての紹介もありました。
レクチャーの後は、参加者が各20分の持ち時間を使って、自分の作品や問題意識についてプレゼン。芸術は正しく、模範的であるべきだという考え方に対する疑問や虚実の配分、伝えるためにフィクションを利用することはどうなのか、といった様々な問題提起がなされ、意見交換が行われました。
28日19時からSHIBAURA HOUSE 5Fで行われるScene/Asiaアッセンブリーでは、講師のチャン・ルーンを始めとする講師陣と参加者も登壇。このワークショップのプロセスや成果についても触れられる予定です。参加無料・要予約(申し込みフォームはこちらから)
ワークショップ参加者:
柴田悠(映像)
(Text:山本ちあき/芸術公社 インターン)