不合意を形成するアート、その実験と実証
22/11/2016「芸術は社会のためになにができるだろう?」という問いがイギリスで新労働党政権のもと1990年代後半に公的資金を確保する目的で始まったのだとすれば、日本では2011年の東日本大震災とそれによって引き起こされた福島第一原子力発電所の事故が、その問いを共有する大きな契機となっている。前者が具体的な社会課題への取り組みから、ソーシャリー・エンゲージド・アートの後押しをしたとすると、後者は切実な無力感が、アーティストだけではなく、芸術産業に従事する人々の多くを突き動かし、それまで以上に社会の問題へ目を向けることとなっていった。 実際は、地方の過疎の問題、少子高齢化社会、経済危機、エネルギー問題、非正規雇 … 続きを読む 不合意を形成するアート、その実験と実証